高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

過去問紹介③~第33回介護福祉士試験に向けて~

こんにちは。

過去問紹介第3弾いきたいと思います!

今回は合格するためには落としちゃいけない問題を紹介します!
その中でも、利用者対応に関する問題です。昨年の問題から紹介します。
ながくて全部読んでいられない人は最後の「まとめ」だけでも読んでください!

さっそく例題です。


【例題1】

第32回 問題17(介護の基本)

Fさんは、中等度の認知症があり、自宅で夫と生活している。ある日、訪問介護員が訪問すると、夫が散乱したコーヒー豆を片づけていた。Fさんは、「わからなくなっちゃった」と言っていた。訪問介護員が夫に事情を聞くと、「今も日課でコーヒーを豆から挽いていれてくれるんだが、最近は失敗することが多くなって、失敗すると自信を失ってしまうしね。でも、毎朝、『コーヒーを入れなくちゃ』と言うんだ」と寂しそうに話した。
訪問介護員の夫への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「そばにいて、Fさんと一緒にコーヒーを入れてはどうですか」
2 「Fさんと一緒に、喫茶店にコーヒーを飲みに行ってはどうですか」
3 「おいしいコーヒーを買ってきて二人で飲んではどうですか」
4 「私がFさんからコーヒーの入れ方を教えてもらいましょうか」
5 「新しいコーヒーメーカーを買ってはどうですか」


【例題2】

第32回 問題20(介護の基本)

Hさんは、アルツハイマー認知症である。20年前に夫がなくなった後は、ずっと一人暮らしをしている。これまでの生活を続けていきたいので、訪問介護を利用することにした。
訪問介護員のHさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 Hさんの意向を確認して、今までどおり畳で布団の使用を継続した。
2 入浴後、手ぬぐいで体を拭いていたが、バスタオルに変更した。
3 訪問介護員の判断で、食事の前にエプロンをつけた。
4 整理整頓のために、壁に立てかけてあった掃除機を押し入れに片づけた。
5 Hさんの気持ちを切り替えるために、家具の配置を換えた。


【例題3】

第32回 問題84(認知症の理解)

Cさんは、4年前にアルツハイマー認知症と診断を受け、通所介護を週1回利用している。以前からパソコンで日記をつけていたが、最近はパソコンの操作に迷い、イライラして怒りっぽくなったと娘から相談を受けた。
介護福祉職が娘に対して最初に行う助言の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 パソコンの処分
2 パソコンの使い方の手助け
3 日記帳の購入
4 薬物治療について主治医に相談
5 施設入所について介護支援専門員に相談


解説

これらの例題は、事例があり、その場合の対応として適切なものを選ぶ問題です。

まず、正解を発表します。

【例題1】1

【例題2】1

【例題3】2


1つずつ見ていきます。

【例題1】

これは自分でコーヒーを入れたいのに認知症によってできなくなってしまった利用者に対する適切な対応を選ぶ問題です。
自分ではできなくなったが一緒に住む夫と一緒にやればできる可能性がありますので、

「1 『そばにいて、Fさんと一緒にコーヒーを入れてはどうですか』」

が正解となります。

選択肢2~4は、自分でコーヒーを入れたいという本人の意向を無視しており不適切です。
5はコーヒーを入れたいという意向は無視していませんが、コーヒーメーカーに原因があるとは読み取れないので不適切です。


【例題2】

「これまでの生活を続けたい」と希望している利用者への適切な対応を選ぶ問題です。

選択肢1には、「Hさんの意向を確認して、今までどおり…」と、問題の主旨に合致しており正解となります。

他の選択肢はどれも訪問介護員の意見でこれまでの生活様式を変えちゃってますので不適切です。


【例題3】

日課としていたことができなくなってイライラしてう利用者に対する適切な対応を選ぶ問題です。

イライラの原因は日課でやってきたパソコンでの日記が認知症によりできなくなったことと読み取れます。
今でもパソコンは使うけど迷ってしまっているので、今まで通りパソコンで日記をつけたいという気持ちはあるわけです。
したがって、パソコンで日記を書けるような方向へ導くのが適切となります。

よって正解は

「2 パソコンの使い方の手助け」

となります。

他の選択肢はパソコンでの日記が継続できる対応ではありません。



まとめ

これらのような事例があって適切な対応を選ぶ問題は、まず利用者本人の意向が何かを確認します。
そして、その意向に一番合うものが正解となります。
介護職員の勝手な判断で行っているものはほぼ100%不正解です。

まとめるとこうなります。



正解となる選択肢
・利用者本人の意向に合うもの

間違いとなる選択肢
・利用者の意向に反するもの
・介護職員の勝手な判断で行っているもの



このことが分かっていればこの手の問題は簡単に正解できます!
このような問題は毎年複数問出ています。確実に得点してください。


過去問紹介第3弾は以上となります!
長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました!

過去問紹介②~第33回介護福祉士試験に向けて~

こんにちは。

過去問紹介の第2弾です!

今回は上級者向けです。
合格点は余裕で取れそうだけどもっと高得点を狙いたい人や、
今後社会福祉士やケアマネを受けようとしている人は対策しておいた方がよい内容です。
細かいことなので、合格できるか不安な人は飛ばしてよい内容です。


今回紹介するのは、介護保険制度に関する問題です。
社会の理解の科目で、毎年ストレートに制度のことが問われる問題が出ています。


【例題1】

第32回 問題13

2018年度(平成30年度)に創設された共生型サービスの対象となるサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。

1 訪問看護
2 共同生活援助(グループホーム
3 同行援護
4 通所介護(デイサービス)
5 通所リハビリテーション


【例題2】

第31回 問題11

2018年度(平成30年度)に施行された介護保険制度の改正点として、正しいものを1つ選びなさい。

1 介護医療院の創設
2 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の創設
3 在宅医療・介護連携推進事業の地域推進事業への位置付け
4 地域包括支援センターへの認知症連携担当者の配置
5 法令遵守等の業務管理体制整備の義務づけ


このように、2年連続で2018年度改正点について問われています。
ちなみに第31回では問題12も介護保険制度改正点の問題でした。

最新の改正点についてよく出題される傾向にあります。

2021年度改正もありますが、まだ施行されていないので今回は出題されないでしょう。

しかし、2018年度改正に関してはまた出題されるかもしれません。
ここでより点数を伸ばしたい方は、2018年度改正を勉強しておくとよいでしょう。

私が個人的に予想する出題内容は、

・共生型サービスについて
・特定処遇改善加算について

です。

理由としては、
重要な内容であることはもちろんです。

共生型サービスについては障害の分野でも出題しやすいものだというところ。昨年出題されましたが、さらに深く問われる可能性を秘めていると思います。

そして、特定処遇改善加算については、2018年度開始と同時に始まったものではなく、そこからは遅れて2019年10月から始まった新しいものであるというところです。

特定処遇改善加算は皆さんの給与に関わることなので、試験とは関係なく調べておくといいでしょう。


この傾向で、来年の第34回試験では2021年度の介護保険制度改正について出題されるでしょうね。


例題の答えはこちらです。

【例題1】4

【例題2】1


過去問紹介第2弾は以上となります!
読んでいただきありがとうございました!

過去問紹介①~第33回介護福祉士試験に向けて~

皆さんこんにちは。

第33回介護福祉士試験まで1ヶ月を切りましたね。
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介護福祉士試験の勉強で重要なのは過去問演習です。
そこでこれから試験までの間に、特徴のある過去問を何問か紹介したいと思います。

今回が第一弾です!


今回紹介したいのは「社会の理解」という科目から。
この科目は法令や制度の知識を真っ向から問われることが多く、知らないと解けない問題が多く出ます。
しかし、ここ数年の傾向では事例を使った問題も出ています。
その事例問題を3年分紹介します。



1.問題

①第32回(令和元年度)・問題7
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②第31回(平成30年度)・問題9
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③第30回(平成29年度)・問題15
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これらの問題ですが、すべて利用者からの相談に対してどのように対応したらよいかという問題です。
3年連続で同様の問題が出ています。
コミュニケーションの分野っぽいですが、社会資源の活用を理解しているかが問われるため、「社会の理解」で出題されているのでしょう。


2.正答

各問題の正答です。

①第32回・問題7
「3 福祉事務所に相談するように助言する。」

②第31回・問題9
「3 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に再調整を依頼する。」

③第30回・問題15
「5 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に検討を依頼する。」



3.解説

正答を見ると、第31回と第30回はほぼ同じ「ケアマネジャーに依頼」という選択肢です。

この流れですと第32回でも正答は
「2 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)にサービス担当者会議で中止の検討を依頼する。」
が正解になりそうですが、実際は違いました。


第32回の場合、正直なところ私は“2”も正解でいいと思ったのですが、
初めから「中止」を前提に検討をするのは適切ではないですね。様々な方法を模索するべきですから。
さらに「サービス担当者会議」を開くまで待たずにすぐ報告すべきでしょう。
これらの文言から無理やり不正解の選択肢にしたような臭いがします。

そして“3”の「福祉事務所」は生活保護に関する相談ができる場所なので、この事例に相応しい社会資源です。
よって、“3”の方がより適切となります。


また、第30回では「児童相談所」が選択肢にありますが、児童相談所児童虐待の相談所であり保育園に入所できない場合の相談所ではありません。
よってこの問題では「児童相談所」は正解になりません。


4.この問題の対策

このような問題が出た場合、正答となるのは
a「ケアマネジャーと連携する」
b「適切な社会資源につなげる」
のいずれかだと思われます。

bのパターンが正解になる場合、aパターンの選択肢に余計な文言が入っていることでしょう。第32回の「中止の検討」、「サービス担当者会議」のように。

このようにひっかかる文言があった場合、bパターンの選択肢を見てみましょう。
事例に適したものかもしれません。


この事例問題は社会資源の中では解きやすく、サービス問題だと思います。こういった問題を取りこぼさないようにしましょう。

1種類の問題について長々と書かせていただきましたが、読んでいただきありがとうございます!

第二弾以降もよろしくお願いします!

介護福祉士試験まで1ヶ月!

こんにちは!

今日は大晦日です。
そして、第33回介護福祉士試験までちょうど1ヶ月となりました!

そこで、今回は私が試験1ヶ月前はどのような勉強をしていたか振り替えってみようと思います。


~私の直前1ヶ月の勉強~

試験1ヶ月前はひたすら過去問を解いていました。
試験近くなるとやはり問題に慣れることが重要です。
時間も計って、なるべく試験本番と同じ時間帯に解いていました。

休みの日に1年分の過去問を解き、1ヶ月で5年分ぐらい解きました。

それぐらいやると問題にはかなり慣れますし、自信もつきます。

そして間違えた問題や自信がなかった問題は参考書を見て復習しました。

3回分の予想問題も買ったのですが、これは時間がうまく取れず1回しかできなかったです。



私の試験1ヶ月前の勉強はこんな感じでした。
過去問を多く解いたおかげで、本番では落ち着いて解くことができました。

今の時点で全く勉強していない場合でも過去問を解くことをおすすめします。
どんな問題が出るか知っておくことは大事ですし、以前出た問題と似た問題が出ることもよくありますから。


受験生の皆さんの参考になればと思います。


また、試験当日の過ごし方についても一年前にブログで書いています。
こちらも読んでいただけると幸いです。
https://www.kougakureki-kaigo.com/entry/2020/01/22/080000


以上です。
受験生の皆さん、頑張ってください!

介護福祉士試験の最重要科目

こんにちは。

行政書士試験が終わりまして、今回は介護福祉士試験対策についてです。

介護福祉士試験には10の科目があり、全科目で得点てきないと合格とはならないという特徴があります。
その科目中で最も重要なもの、つまり一番力を入れるべき科目についてお話しします。


目次
1.最重要科目とは
2.最近の試験の傾向
3.覚えるべきこと



1.最重要科目とは

はじめに、最重要科目とは何かをお伝えします。
それは、
「医療的ケア」
です。

なぜかというと、
1つ目に、
医療的ケアは5問しか出ず、その5問すべてを落とすと仮に他が全部正解でも不合格となってしまうからです。
そして2つ目に、
知識が必要な問題がよく出題されるからです。

他の科目は8~12問あり、知識がなくても通常の倫理観があれば正解できる問題ももいくつか出ていますあります。
なので、医療的ケアは特殊な科目と言えます。


2.最近の試験の傾向

まず、今年1月に行われた第32回試験ではどのようなことが問われたか、簡単にまとめます。

介護福祉士ができる喀痰吸引の範囲
②喀痰吸引等の制度
③吸引時に血液が混ざっていた時の対応方法
④喀痰吸引物品の管理
⑤経管栄養の栄養剤が冷たすぎると何が起きるか

基本的にすべて知識が問われました。
③は知識がなくても通常の倫理観があれば解ける可能性は高いと言えます。

とはいえ、上記のように、出題されるのは大きく
喀痰吸引

経管栄養
です。
この2つの重要事項をしっかり勉強すれば3問以上の正解も難しくありません。


3.覚えるべきこと

医療的ケアで覚えるべき重要事項を3つお伝えします!
このフレーズだけもしっかり覚えて試験に臨んでください。

①介護職員ができる喀痰吸引の範囲は
咽頭の手前
(私も「咽頭の手前まで」というフレーズが頭にあったため本番で正解することができました。)

②気管カニューレ内の喀痰吸引できる範囲は
カニューレの内部のみ

③介護職員による喀痰吸引や経管栄養は、
医師の指示のもとで行うことができる。
(「医師の指示がなくても必要に応じてやるべき」のような選択肢は間違いとなります)


医療的ケアは知識が問われ難しい問題もありますが、範囲は狭いので集中して勉強すれば得点することはできます。
5問とも落としてしまっては不合格ですので、この科目だけは捨てないようにしましょう!

以上となります。試験まで残り2ヶ月を切りました。受ける方頑張ってください!