高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

話題の問題は?第33回介護福祉士国家試験

本日の第33回介護福祉士国家試験を受けた皆さんお疲れ様でした!

コロナ禍での試験ということで、いろいろ難しいこともあったと思います。

それと個人的にはやはりどんな問題が出たのか気になるところです。

そこで、ツイッター上でどんな問題が話題になってるか探り、予備校の解答速報より前に勝手に考察しちゃいたいと思います!


【話題の問題】

①1問目に人物に関する問題

第1問目に、リッチモンドとかナイチンゲールとか人物名が出てくる問題が出たらしいです。

これは知っていれは解けるけど、解けない人続出でしょうね。
こういう問題はきっぱり捨てた方がいいでしょう。

そして、
1問目から分からずそれを引きずって冷静さを失うか、
まだ1問目だから分からなくても大丈夫と開き直って平常心を保てるかで、
大きく分かれてしまいます。
後者の考え方ができれば問題ないでしょう。

他の試験でもそうですが、1問目にいやらしい問題を出してくることは多いです。
今後受ける方はこの点注意してください。


②バターの染みの取り方

午前の問題で出たらしいです。
こういう問題たまに出ますよね。
選択肢に何があるのかしらないのですが、バターは油分を含んでいるので
ベンジン」による染み抜き
が正解になるのかな?と思いました。


③洗濯表示の問題

これも午前の問題ですね。
2年前にも洗濯表示の問題が出ています。
まさかこんなにすぐに再び出るとは…

洗濯表示は2016年12月に新しくなり、消費者庁ホームページに載っています。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html

洗濯表示は利用者の服を洗濯する際に知っておくと便利ですし、家庭で使えるものでもあります。
この際勉強しておくのもいいかも知れませんね。



【総括】

全体的に難しかったという感想が多いようです。特に午前が難しかったとか。
問題を入手したら自分も解いてみようと思います!

予備校から解答速報が出揃ったらまとめてみようと思っています。
よかったら見てください!

過去問紹介④~第33回介護福祉士試験に向けて~

こんにちは!

介護福祉士試験まであと4日!
まだ自信がない方、勉強がほとんどできていない方、
今手をつけるべき科目を紹介します!

それは、午前の最後の科目、「介護過程」です。

範囲が狭く問題数が多いので、少しの勉強時間でも得点数を稼げるという特徴があるからです。


1.介護過程とは

介護過程とは、

利用者のよりよい生活を実現するための、客観的で科学的な思考過程

です。

介護過程は、

「アセスメント」→「計画の立案」→「実施」→「評価」

というプロセスで行います。これを繰り返していきます。

そして、介護過程の目的は、利用者の自己実現を支援することであり、「個別ケアの実践」「多職種連携による適切な支援の提供」という目標もあります。

要は、利用者の要望に沿った、よりよいケアをするための過程です。


以上のことが分かっていればほとんどの問題が解けると言ってもいいと思います。


2.出題形式

介護過程の科目は、全部で8問(問題61~68)出題されます。
毎年後半は事例問題で、年々事例問題の数が増えています。

第30回:事例3問
第31回:事例4問
第32回:事例5問

なお、第31回、32回では、1つの事例に付き2問問われるものが出ています。

範囲が狭いわりに問題数が多いので、単純な知識問題ではネタが尽きるのでしょう。


3.例題

①【例題1】第32回 問題63

介護計画の実施に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 介護福祉職の価値観によって実施する。
2 実施した状況は客観的に記録する。
3 計画の内容は実施の直前に家族に伝える。
4 多職種への経過報告は目標の達成後に行う。
5 利用者の満足よりも目標の達成を優先する。


【解説】

介護過程の定義は

利用者のよりよい生活を実現するための、客観的で科学的な思考過程

でした。
ということは記録も客観的に記す必要があります。
よって正解は

「2 実施した状況は客観的に記録する。」

です。


②【例題2】第31回 問題62

利用者の情報収集における留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生活歴は、介護福祉職の主観的判断を優先する。
2 生活機能は、他職種からの情報も活用する。
3 発言内容は、介護福祉職の解釈を加える。
4 経済状況は、近隣住民の情報から推測する。
5 心身機能は、利用者への聞き取りによって判断する。


【解説】

先に説明した通り、介護過程は
「多職種連携による適切な支援の提供」
を目指すものです。
情報は様々な職種の視点から収集することでケアの幅が広がります。
よって正解は、

「2 生活機能は、他職種からの情報も活用する。」

です。


③【例題3】第32回 問題68

Eさんは、夫、長男と共に農業をしていた。半年前に脳梗塞で左片麻痺になった。現在は介護老人保険施設に入所し、リハビリテーションに取り組んでいる。介護福祉職が居室を訪れたとき、「料理は苦手なの」「そろそろ夏野菜の収穫の時期ね。収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」と言った。その後、「夫には家事に専念しなさいと言われてるから・・・」とうつむいて言った。
介護福祉職は介護福祉職間のカンファレンスでEさんの思いを共有した。Eさんの思いとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 農業に関わっていきたい。
2 家事に専念したい。
3 後継者の育成に関わりたいい。
4 家でのんびりしたい。
5 料理の自信をつけたい。


【解説】

事例問題です。
介護過程の事例問題は、「客観的」に読み取ることが重要です。
職員の勝手な判断をしている選択肢は100%不正解です。

Eさんの発言から、「農業が楽しい」ことはすぐ読み取れます。
また、夫の「家事に専念しなさい」という発言についてうつむいていますので、「家事に専念したくない」ことが分かります。
これらのことから、家事に専念するのではなく、「農業に関わりたい」という気持ちであることが分かります。

よって正解は、

「1 農業に関わっていきたい。」

となります。

3、4については一切話に出ていません。これを選んでしまう人はかなり勝手な、自分の主観的な判断をしています。
5については、「料理は苦手」と話しているだけで、料理をしたいとは言っていません。これも勝手な判断ですね。


4.まとめ

介護過程の問題は、それほど難問は出ていません。
ポイントさえ押さえていれば全問正解も難しくはないでしょう。
最後に問題を解く上でのポイントを列挙します。

【介護過程のポイント】
・利用者主体
・個別ケア
・多職種連携
・客観的

以上のポイントを意識して、本番までの間、過去問や予想問題を解いてみましょう。
きっと介護過程は得点源になると思います!


今回も長くなりましたが読んでいただきありがとうございます!
試験本番頑張ってください!!

過去問紹介③~第33回介護福祉士試験に向けて~

こんにちは。

過去問紹介第3弾いきたいと思います!

今回は合格するためには落としちゃいけない問題を紹介します!
その中でも、利用者対応に関する問題です。昨年の問題から紹介します。
ながくて全部読んでいられない人は最後の「まとめ」だけでも読んでください!

さっそく例題です。


【例題1】

第32回 問題17(介護の基本)

Fさんは、中等度の認知症があり、自宅で夫と生活している。ある日、訪問介護員が訪問すると、夫が散乱したコーヒー豆を片づけていた。Fさんは、「わからなくなっちゃった」と言っていた。訪問介護員が夫に事情を聞くと、「今も日課でコーヒーを豆から挽いていれてくれるんだが、最近は失敗することが多くなって、失敗すると自信を失ってしまうしね。でも、毎朝、『コーヒーを入れなくちゃ』と言うんだ」と寂しそうに話した。
訪問介護員の夫への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「そばにいて、Fさんと一緒にコーヒーを入れてはどうですか」
2 「Fさんと一緒に、喫茶店にコーヒーを飲みに行ってはどうですか」
3 「おいしいコーヒーを買ってきて二人で飲んではどうですか」
4 「私がFさんからコーヒーの入れ方を教えてもらいましょうか」
5 「新しいコーヒーメーカーを買ってはどうですか」


【例題2】

第32回 問題20(介護の基本)

Hさんは、アルツハイマー認知症である。20年前に夫がなくなった後は、ずっと一人暮らしをしている。これまでの生活を続けていきたいので、訪問介護を利用することにした。
訪問介護員のHさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 Hさんの意向を確認して、今までどおり畳で布団の使用を継続した。
2 入浴後、手ぬぐいで体を拭いていたが、バスタオルに変更した。
3 訪問介護員の判断で、食事の前にエプロンをつけた。
4 整理整頓のために、壁に立てかけてあった掃除機を押し入れに片づけた。
5 Hさんの気持ちを切り替えるために、家具の配置を換えた。


【例題3】

第32回 問題84(認知症の理解)

Cさんは、4年前にアルツハイマー認知症と診断を受け、通所介護を週1回利用している。以前からパソコンで日記をつけていたが、最近はパソコンの操作に迷い、イライラして怒りっぽくなったと娘から相談を受けた。
介護福祉職が娘に対して最初に行う助言の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 パソコンの処分
2 パソコンの使い方の手助け
3 日記帳の購入
4 薬物治療について主治医に相談
5 施設入所について介護支援専門員に相談


解説

これらの例題は、事例があり、その場合の対応として適切なものを選ぶ問題です。

まず、正解を発表します。

【例題1】1

【例題2】1

【例題3】2


1つずつ見ていきます。

【例題1】

これは自分でコーヒーを入れたいのに認知症によってできなくなってしまった利用者に対する適切な対応を選ぶ問題です。
自分ではできなくなったが一緒に住む夫と一緒にやればできる可能性がありますので、

「1 『そばにいて、Fさんと一緒にコーヒーを入れてはどうですか』」

が正解となります。

選択肢2~4は、自分でコーヒーを入れたいという本人の意向を無視しており不適切です。
5はコーヒーを入れたいという意向は無視していませんが、コーヒーメーカーに原因があるとは読み取れないので不適切です。


【例題2】

「これまでの生活を続けたい」と希望している利用者への適切な対応を選ぶ問題です。

選択肢1には、「Hさんの意向を確認して、今までどおり…」と、問題の主旨に合致しており正解となります。

他の選択肢はどれも訪問介護員の意見でこれまでの生活様式を変えちゃってますので不適切です。


【例題3】

日課としていたことができなくなってイライラしてう利用者に対する適切な対応を選ぶ問題です。

イライラの原因は日課でやってきたパソコンでの日記が認知症によりできなくなったことと読み取れます。
今でもパソコンは使うけど迷ってしまっているので、今まで通りパソコンで日記をつけたいという気持ちはあるわけです。
したがって、パソコンで日記を書けるような方向へ導くのが適切となります。

よって正解は

「2 パソコンの使い方の手助け」

となります。

他の選択肢はパソコンでの日記が継続できる対応ではありません。



まとめ

これらのような事例があって適切な対応を選ぶ問題は、まず利用者本人の意向が何かを確認します。
そして、その意向に一番合うものが正解となります。
介護職員の勝手な判断で行っているものはほぼ100%不正解です。

まとめるとこうなります。



正解となる選択肢
・利用者本人の意向に合うもの

間違いとなる選択肢
・利用者の意向に反するもの
・介護職員の勝手な判断で行っているもの



このことが分かっていればこの手の問題は簡単に正解できます!
このような問題は毎年複数問出ています。確実に得点してください。


過去問紹介第3弾は以上となります!
長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました!

過去問紹介②~第33回介護福祉士試験に向けて~

こんにちは。

過去問紹介の第2弾です!

今回は上級者向けです。
合格点は余裕で取れそうだけどもっと高得点を狙いたい人や、
今後社会福祉士やケアマネを受けようとしている人は対策しておいた方がよい内容です。
細かいことなので、合格できるか不安な人は飛ばしてよい内容です。


今回紹介するのは、介護保険制度に関する問題です。
社会の理解の科目で、毎年ストレートに制度のことが問われる問題が出ています。


【例題1】

第32回 問題13

2018年度(平成30年度)に創設された共生型サービスの対象となるサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。

1 訪問看護
2 共同生活援助(グループホーム
3 同行援護
4 通所介護(デイサービス)
5 通所リハビリテーション


【例題2】

第31回 問題11

2018年度(平成30年度)に施行された介護保険制度の改正点として、正しいものを1つ選びなさい。

1 介護医療院の創設
2 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の創設
3 在宅医療・介護連携推進事業の地域推進事業への位置付け
4 地域包括支援センターへの認知症連携担当者の配置
5 法令遵守等の業務管理体制整備の義務づけ


このように、2年連続で2018年度改正点について問われています。
ちなみに第31回では問題12も介護保険制度改正点の問題でした。

最新の改正点についてよく出題される傾向にあります。

2021年度改正もありますが、まだ施行されていないので今回は出題されないでしょう。

しかし、2018年度改正に関してはまた出題されるかもしれません。
ここでより点数を伸ばしたい方は、2018年度改正を勉強しておくとよいでしょう。

私が個人的に予想する出題内容は、

・共生型サービスについて
・特定処遇改善加算について

です。

理由としては、
重要な内容であることはもちろんです。

共生型サービスについては障害の分野でも出題しやすいものだというところ。昨年出題されましたが、さらに深く問われる可能性を秘めていると思います。

そして、特定処遇改善加算については、2018年度開始と同時に始まったものではなく、そこからは遅れて2019年10月から始まった新しいものであるというところです。

特定処遇改善加算は皆さんの給与に関わることなので、試験とは関係なく調べておくといいでしょう。


この傾向で、来年の第34回試験では2021年度の介護保険制度改正について出題されるでしょうね。


例題の答えはこちらです。

【例題1】4

【例題2】1


過去問紹介第2弾は以上となります!
読んでいただきありがとうございました!

過去問紹介①~第33回介護福祉士試験に向けて~

皆さんこんにちは。

第33回介護福祉士試験まで1ヶ月を切りましたね。
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介護福祉士試験の勉強で重要なのは過去問演習です。
そこでこれから試験までの間に、特徴のある過去問を何問か紹介したいと思います。

今回が第一弾です!


今回紹介したいのは「社会の理解」という科目から。
この科目は法令や制度の知識を真っ向から問われることが多く、知らないと解けない問題が多く出ます。
しかし、ここ数年の傾向では事例を使った問題も出ています。
その事例問題を3年分紹介します。



1.問題

①第32回(令和元年度)・問題7
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②第31回(平成30年度)・問題9
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③第30回(平成29年度)・問題15
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これらの問題ですが、すべて利用者からの相談に対してどのように対応したらよいかという問題です。
3年連続で同様の問題が出ています。
コミュニケーションの分野っぽいですが、社会資源の活用を理解しているかが問われるため、「社会の理解」で出題されているのでしょう。


2.正答

各問題の正答です。

①第32回・問題7
「3 福祉事務所に相談するように助言する。」

②第31回・問題9
「3 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に再調整を依頼する。」

③第30回・問題15
「5 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に検討を依頼する。」



3.解説

正答を見ると、第31回と第30回はほぼ同じ「ケアマネジャーに依頼」という選択肢です。

この流れですと第32回でも正答は
「2 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)にサービス担当者会議で中止の検討を依頼する。」
が正解になりそうですが、実際は違いました。


第32回の場合、正直なところ私は“2”も正解でいいと思ったのですが、
初めから「中止」を前提に検討をするのは適切ではないですね。様々な方法を模索するべきですから。
さらに「サービス担当者会議」を開くまで待たずにすぐ報告すべきでしょう。
これらの文言から無理やり不正解の選択肢にしたような臭いがします。

そして“3”の「福祉事務所」は生活保護に関する相談ができる場所なので、この事例に相応しい社会資源です。
よって、“3”の方がより適切となります。


また、第30回では「児童相談所」が選択肢にありますが、児童相談所児童虐待の相談所であり保育園に入所できない場合の相談所ではありません。
よってこの問題では「児童相談所」は正解になりません。


4.この問題の対策

このような問題が出た場合、正答となるのは
a「ケアマネジャーと連携する」
b「適切な社会資源につなげる」
のいずれかだと思われます。

bのパターンが正解になる場合、aパターンの選択肢に余計な文言が入っていることでしょう。第32回の「中止の検討」、「サービス担当者会議」のように。

このようにひっかかる文言があった場合、bパターンの選択肢を見てみましょう。
事例に適したものかもしれません。


この事例問題は社会資源の中では解きやすく、サービス問題だと思います。こういった問題を取りこぼさないようにしましょう。

1種類の問題について長々と書かせていただきましたが、読んでいただきありがとうございます!

第二弾以降もよろしくお願いします!