高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

認知症ケア専門士 ③認知症ケアの実際Ⅱ 各論

おはようございます!
今回は認知症ケア専門士試験3つ目の分野、「認知症ケアの実際Ⅱ 各論」について紹介します。

この分野は「各論」なので、かなり具体的な、細かい内容が出てきます。私にとって一番難しいと感じた分野です。試験本番でも一番自信がなかったです。

出題テーマとしては、

1. 認知症の医療とケア
2. 認知症ケアの技術
3. BPSDとその対応
4. 薬物療法リハビリテーション
5. 非薬物療法と環境支援、終末期ケア

が挙げられます。

以下、簡単にどのようなことが問われるのか説明します。


1. 認知症の医療とケア

ここでは高齢者に多い疾病についてかなり具体的に問われます。多くの疾患が問われるので勉強が難しいですが、テキストに出てくる疾病はどのようなものか簡単に覚えておくとよいと思います。
特に、BMIの計算方法、メタボリックシンドロームの基準は覚えておいてください。
 ※BMIの計算方法
  体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
  25以上で肥満
   例)身長170㎝、体重70kgの人の場合
     BMI=70÷(1.7×1.7)=24.22...  ぎりぎり肥満ではありません。
     
 ※メタボリックシンドロームの基準
  必須条件 男性:腹囲85㎝以上、女性:腹囲90㎝以上
  選択条件 ①トリグリセリド150㎎/㎗以上、または、HDL-コレステロール40㎎/㎗未満
       ②収縮期血圧130mmHg以上、または、拡張期血圧85mmHg以上
       ③空腹時血糖110㎎/㎗以上

   必須条件と選択条件のうち2つを満たすとメタボリックシンドロームとなる。


2. 認知症ケアの技術

認知症の原因疾患別にケアの留意点が問われます。各原因疾患の特徴は重要ですので、しっかりおさえましょう。
ちなみに私が受けた際、「前頭側頭型認知症」について複数問出たのを覚えています。いずれも選択肢に「常同行動が見られる」や「反社会的行動が見られる」と前頭側頭型認知症の特徴が含まれていました。複数問を一緒に考えるように解きました。


3. BPSDとその対応

BPSD、周辺症状と言われることもありますが、中核症状との違いが重要です。
また、BPSDはケアや環境の変化によって改善・悪化するということが分かっていれば解ける問題が多いです。


4. 薬物療法リハビリテーション

ここではまず薬の知識が問われます。
認知症治療薬
・ドネペジル
・ガランタミン
・リバスチグミン
・メマンチン

の4つをしっかり勉強した方が良いです。

リハビリテーションについては、理学療法士作業療法士の役割、ICF国際生活機能分類)が問われます。


5. 非薬物療法と環境支援、終末期ケア

ここでは回想法やRO(リアリティオリエンテーション)、音楽療法といった、非薬物療法が問われます。細かく内容を問われる可能性があるので、どのようなものがあるのかさらっと見ておいたほうが良いと思います。

さらには終末期ケアについても問われます。これに関しては介護福祉士試験で問われる内容と同じと思って良いです。



以上、3つ目の分野「認知症ケアの実際Ⅱ 各論」について簡単ではありますが説明させていただきました。
最初に言ったように細かい内容が問われますので時間をかけてくりかえし勉強することで覚えていってください。


今回はこれで終わりです!読んでいただきありがとうございます。

認知症ケア専門士 ②認知症ケアの実際Ⅰ 総論

こんにちは。

今回は認知症ケア専門士試験の4分野の2つ目、認知症ケアの実際Ⅰ 総論」について書きたいと思います。

この分野は、

出題内容としては

1. 認知症ケアの方向性
2. 認知症ケアの倫理
3. 認知症ケアの導入
4. 認知症ケアの実践
5. 身体拘束と虐待への対応

が挙げられます。

以下、簡単にどのようなことが問われるのか説明します。


1. 認知症ケアの方向性

認知症ケアの原則や、対人援助技術などが出題されます。
一つ目の分野でも強調した「パーソンセンタード・ケア」を理解していれば難しくないと思います。
また、対人援助技術では「バイスティックの7原則」もおさえておくとよいと思います。

 バイスティックの7原則
  ①個別化の原則
  ②意図的な感情の表出
  ③統制された情緒的関与
  ④受容
  ⑤非審判的態度
  ⑥自己決定の原則
  ⑦秘密保持の原則


2. 認知症ケアの倫理

実際に認知症ケア専門士を受けてみて、この分野では「倫理」が一番重要だと感じました。
認知症の人も一人の人間として尊重する」ということが基本になってさまざまな倫理的対応が必要になります。
バイスティックの7原則にある、「個別化の原則」と「自己決定の原則」がここでも特に重要になると思います。


3. 認知症ケアの導入

ここではアセスメントツールがよく出てきます。
代表的なもので、「HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)」があります。
アセスメントツールの分類が大事です。
評価する対象領域として
① 知的機能(認知機能障害)を評価する
② ADL・IADL(日常生活動作能力の障害)を評価する
③ BPSD(行動・心理症状)を評価する
と3つに分類されます。
さらに、評価する方式として
① 質問方式
② 観察方式
の2つに分類されます。
市販の参考書にはアセスメントツールの分類表が載っているものが多いので、よく読んでおくことをおすすめします。


4. 認知症ケアの実践

ここでは地域包括ケアシステムや、医療の問題が重要です。
在宅で暮らす場合の課題、在宅と施設の違いなどが問われる可能性が高いです。
医療に関しては、「認知症疾患医療センター」について覚えておいたほうがよいでしょう。


5. 身体拘束と虐待への対応

必ず覚えてほしいのは、
・身体拘束が認められる3条件(切迫性、非代替性、一時性
・高齢者虐待の種類(身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待、介護・世話の放棄・放任
です。
また、高齢者虐待の虐待者で一番多いのは誰か問われるかもしれません。それは「息子」です。間違いの選択肢として「息子の妻」と出てくることが考えられます。息子の妻による虐待はそれほど多くありません。



以上、2つ目の分野「認知症ケアの実際Ⅰ 総論」について簡単ではありますが説明させていただきました。
この分野は認知症ケアの基本をしっかり理解すれば合格できると思います。

新型コロナウイルスの影響で、受験申込期限が伸びました。状況は刻々と変化しているので試験本番もどうなるか分かりませんが、試験はあると思って準備すべきです。
しかし、こんな世の中でも介護現場は自粛できず、利用者、家族、自分が感染しないよう注意しながら一生懸命働いている方が多いと思います。試験勉強どころではないかもしれません。
私も休めず長時間電車で通勤していますが、家族がいるため感染源を家に持ち込んでしまわないか心配です。最近では帰ったらすぐ手洗い・うがいをし、家族と触れ合う前にお風呂に入るようにしています。

皆さんも不安で仕方がないかもしれませんが、1年後、2年後の楽しみを想像してみてください。今を乗り切れば明るい未来が待っていると信じ、頑張りましょう。これからも試験に関する情報を発信していきたいと思います。

解答速報に反論したが ~第32回介護福祉士国家試験~

先ほど合格発表について書きました。
その最後に、合否よりも気になっていたことがあると書いています。今回はそのことについてです。


今年の2月28日に、解答速報の「問題7」は間違っているのではないかと長々と分析しました。そしてその本当の正答が今日発表されました。

その結果
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解答速報が正しかった…

以前の記事はこちら
https://www.kougakureki-kaigo.com/entry/2020/02/28/223700


長々と分析して、問題7の答えは「3」ではなく「2」ではないかと主張しましたが、今日発表された正答にはおもいっきり「3」と書いてありました。



初心者が解答速報にケンカ売ってもダメですね。
完敗です。



ともかく、合格された皆さんおめでとうございます!


今後各問題の解説は多くの書籍で出ると思います。
私は今後各問題の難易度等を分析してみたいと考えています。

自分の介護福祉士試験は終わりましたが、ブログは続けていきますのでよろしくお願いいたします!

【合格発表】第32回介護福祉士国家試験

こんにちは!


本日14時に、第32回介護福祉士国家試験の合格発表がありました!
同時に合格基準点と各問題の正答が発表されましたね。

合格基準点は
「77点」
ということでした。
基準は6割(75点)なので、少し上方に補正されたことになります。若干簡単だったということでしょうか。

125点満点になってからの過去3年の基準点を見てみると、

第29回 75点
第30回 77点
第31回 72点

となっており、2年前と並んで高くなっています。
第30回は簡単にしすぎた。そのため第31回は難しくしようとしてしすぎた。そして今回また簡単にしようとしてこうなった。
って感じですかね。
この流れでいけば来年度は少し難しくなるかな?なんて思っちゃいます。


そして、合格率は69.9%と発表されています。
これも過去3年を見てみると、

第29回 72.1%
第30回 70.8%
第31回 73.7%

と、125問となって以降の合格率としては最低となりました。
75点を合格点としたらきっと例年を越える合格率になっていたのでしょうね。


ちなみに、私も受けましたので結果をご報告します。

結果は「合格」でした!受験番号が載っていました。
点数は本日発送されたであろう通知に書いてあるはずですので、楽しみです。

実は合否よりも気になっていたことがありました。それは今年の2月28日に投稿した記事に関することです。
それについては別の記事にて…

認知症ケア専門士 ①認知症ケアの基礎

こんにちは。

今回は認知症ケア専門士試験の4分野の1つ目、「認知症ケアの基礎」について書きたいと思います。

この分野は、認知症の全体像が出題されるというイメージでよいと思います。

出題内容としては

1.認知症高齢者の現状
2.認知症ケアの理念
3.認知症の特徴
4.チームケア
5.認知症予防

が挙げられます。

以下、簡単にどのようなことが問われるのか説明します。



1.認知症高齢者の現状

・日本の認知症高齢者はどれくらいいるか。
・今後どのくらいになると予想されているか。
認知症施策の歴史。

などがよく問われます。

数字が出てきますので、認知症高齢者の人口等は数字も覚えておいた方が良いです。

認知症施策としては、「オレンジプラン」の内容をおさえておくと良いでしょう。


2.認知症ケアの理念

現在の認知症ケアは、「パーソンセンタード・ケア」が基礎となっています。これについては複数問出てもおかしくなく、最も重要な語句だと思います。

実際に受けた時、
「パーソンセンタード・ケアを提唱したトム・キットウッドはアメリカの心理学者である。」
という選択肢が出ました。
これは間違いで、正しくは「イギリスの心理学者」です。
このようにアメリカかイギリスかなんて一見どうでもよさそうなことも問われます。
パーソンセンタード・ケアについてはしっかり覚えておくべきです。


3.認知症の特徴

ここでは、
・健忘と認知症の違い
認知症の原因疾患による違い
・中核症状とBPSDの関係
を勉強しておくと良いでしょう。


4.チームケア

チームケアについては介護福祉士試験でもよく問われます。
注意したいのは、認知症ケアを行うチームの中心は、介護職でも医師でもなく、認知症の人本人であるということです。


5.認知症予防

現在は介護予防にも力を入れているため、認知症予防も重要視されています。
MCI(軽度認知障害)の人はまだ認知症ではありませんが、認知症に移行しやすいと言われています。
認知症予防の観点では、このMCIについてよく問われると思っておいてください。


以上、簡単ではありますが、「認知症ケアの基礎」についてざっと説明させていただきました。

この分野は比較的勉強に取りかかりやすく、点数も取れる分野だと思います。

認知症ケア専門士試験を受ける予定の方、頑張ってください!