高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

認知症ケア専門士 ④認知症ケアにおける社会資源

こんにちは!

遅くなりましたが、認知症ケア専門士試験4つ目の分野、「認知症ケアにおける社会資源」について紹介します。

この分野はほぼ知識です。覚えることが多いという特徴があります。

主に出題される社会資源は、

1. 社会保障制度
2. 医療保険制度
3. 介護保険制度
4. 所得保障制度
5. 権利擁護制度
6. 地域の取り組み

があげられます。


1. 社会保障制度

社会保障制度には「社会保険」「社会福祉」「公的扶助」「保健医療・公衆衛生」の4つの仕組みに分類されます。
社会保険・・・介護保険医療保険、年金保
社会福祉・・・児童福祉、母子福祉、高齢者福祉、障害者福祉
・公的扶助・・・生活保護
・保険医療・公的扶助・・・健康増進、予防、衛生


2. 医療保険制度

医療保険制度については、75歳以上が加入する「後期高齢者医療制度」が重要です。
主な特徴
・根拠法は、「高齢者の医療の確保に関する法律
・財源は
 75歳以上の保険料・・・・・1割
 現役世代からの支援金・・・4割
 公費・・・・・・・・・・・5割
・自己負担額は原則1割、現役並み所得の人は3割

皆さんが入っている医療保険(健康保険、国民健康保険)についても出題されます。自分に直結する内容でもありますので知っておいたほうが良いです。


3. 介護保険制度

介護保険制度は言わずもがなですね。
介護の仕事をしている方にとっては一番重要な制度です。
認知症ケア専門士試験では「地域密着型サービス」がよく出題されると思ってください。認知症高齢者を地域で支援するという動きが盛んなので。


4. 所得保障制度

所得保障制度といってもピンと来ないかと思います。
大きくは「年金」と「生活保護」です。
年金といっても高齢になってもらえる「老齢年金」だけではなく、「障害年金」や「遺族年金」もあります。


5. 権利擁護制度

主なものを挙げます。
成年後見制度
・日常生活自立支援事業
消費生活センター悪徳商法からの救済)
・高齢者虐待防止

成年後見制度は、何らかの障害により判断能力が低下してしまった人に代わって代理人が意思決定をできるようにする制度です。対象となる人の判断能力に応じ「後見」「補佐」「補助」の3つがあります。
  分 類   判断能力
  後見   「全くない」
  補佐   「著しく不十分」
  補助   「不十分」


6. 地域の取り組み

ここで分かっていてほしいのは、家族や民生委員、ボランティアなどによる「インフォーマル」なケアも、認知症ケアには重要であるということです。

その他地域の制度・機関ついて主なものを挙げます。
認知症ケアパス
地域包括支援センター
認知症疾患医療センター
認知症初期集中チーム・認知症地域支援推進員
・若年性認知症支援コーディネーター

若年性認知症については近年重要な問題となっていて、相談窓口として若年性認知症に特化したコールセンターがあることもおさえておいてください。


これで4つの分野紹介は終わりです!
本日(2020/5/8)時点で公式サイトを確認しましたが、試験は通常通り行う予定だそうです。
試験を受ける予定の方、大変な時期ではありますが頑張ってください!

介護福祉士取得までの経緯

こんにちは!

2020年4月19日に介護福祉士登録証が届きました!

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コロナ騒ぎの中迅速に対応していただいた試験センターの方、配送してくれた郵便局の方、ありがとうございました❗️


無事介護福祉士として登録できたところで、私の介護福祉士取得までの経緯を書いてみようと思います。

2013年 介護職を始める
2014年 別の職種になる
2017年 実務者研修取得
2018年 再び介護職になる
2019年 介護実務経験3年を満たす
2020年 介護福祉士国家試験合格
介護福祉士取得!


介護福祉士に関わるところだけ詳しく書きます。

2019年4月 過去問を2年分ぐらい解いてみる。

2019年5月 書き込み式テキストを購入し、勉強開始。

2019年7月 一問一答テキストを始める。

2019年12月 書き込み式テキスト一通り終了。
過去問を数年分解く。
(仕事が休みの日に図書館で勉強していた。)

2020年1月 過去問、および予想問題集を解く。
(このころ仕事のある日は疲れてすぐに寝てしまい、朝3時頃に起きて勉強していた。)

2020年1月26日 介護福祉士国家試験受験
この日受験の感想をブログに投稿すると、
ブログアクセス数1日で7000越え。

2020年3月25日 合格発表を見て合格と判明

2020年3月27日 合格通知が届く

2020年3月30日 介護福祉士登録申請を送る

2020年4月1日 介護福祉士合格が決まったため無事昇進

2020年4月19日 介護福祉士登録証が届く!


このような経緯です。

登録証は申請だしてから3週間で届いたことになります。
4/1に介護福祉士登録ということで、気持ちよく新年度スタートです!

介護福祉士試験の分析をすると言っていてなかなかできておりませんが、そろそろ徐々にやっていきたいと思っています。
がんばります!

認知症ケア専門士 ③認知症ケアの実際Ⅱ 各論

おはようございます!
今回は認知症ケア専門士試験3つ目の分野、「認知症ケアの実際Ⅱ 各論」について紹介します。

この分野は「各論」なので、かなり具体的な、細かい内容が出てきます。私にとって一番難しいと感じた分野です。試験本番でも一番自信がなかったです。

出題テーマとしては、

1. 認知症の医療とケア
2. 認知症ケアの技術
3. BPSDとその対応
4. 薬物療法リハビリテーション
5. 非薬物療法と環境支援、終末期ケア

が挙げられます。

以下、簡単にどのようなことが問われるのか説明します。


1. 認知症の医療とケア

ここでは高齢者に多い疾病についてかなり具体的に問われます。多くの疾患が問われるので勉強が難しいですが、テキストに出てくる疾病はどのようなものか簡単に覚えておくとよいと思います。
特に、BMIの計算方法、メタボリックシンドロームの基準は覚えておいてください。
 ※BMIの計算方法
  体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
  25以上で肥満
   例)身長170㎝、体重70kgの人の場合
     BMI=70÷(1.7×1.7)=24.22...  ぎりぎり肥満ではありません。
     
 ※メタボリックシンドロームの基準
  必須条件 男性:腹囲85㎝以上、女性:腹囲90㎝以上
  選択条件 ①トリグリセリド150㎎/㎗以上、または、HDL-コレステロール40㎎/㎗未満
       ②収縮期血圧130mmHg以上、または、拡張期血圧85mmHg以上
       ③空腹時血糖110㎎/㎗以上

   必須条件と選択条件のうち2つを満たすとメタボリックシンドロームとなる。


2. 認知症ケアの技術

認知症の原因疾患別にケアの留意点が問われます。各原因疾患の特徴は重要ですので、しっかりおさえましょう。
ちなみに私が受けた際、「前頭側頭型認知症」について複数問出たのを覚えています。いずれも選択肢に「常同行動が見られる」や「反社会的行動が見られる」と前頭側頭型認知症の特徴が含まれていました。複数問を一緒に考えるように解きました。


3. BPSDとその対応

BPSD、周辺症状と言われることもありますが、中核症状との違いが重要です。
また、BPSDはケアや環境の変化によって改善・悪化するということが分かっていれば解ける問題が多いです。


4. 薬物療法リハビリテーション

ここではまず薬の知識が問われます。
認知症治療薬
・ドネペジル
・ガランタミン
・リバスチグミン
・メマンチン

の4つをしっかり勉強した方が良いです。

リハビリテーションについては、理学療法士作業療法士の役割、ICF国際生活機能分類)が問われます。


5. 非薬物療法と環境支援、終末期ケア

ここでは回想法やRO(リアリティオリエンテーション)、音楽療法といった、非薬物療法が問われます。細かく内容を問われる可能性があるので、どのようなものがあるのかさらっと見ておいたほうが良いと思います。

さらには終末期ケアについても問われます。これに関しては介護福祉士試験で問われる内容と同じと思って良いです。



以上、3つ目の分野「認知症ケアの実際Ⅱ 各論」について簡単ではありますが説明させていただきました。
最初に言ったように細かい内容が問われますので時間をかけてくりかえし勉強することで覚えていってください。


今回はこれで終わりです!読んでいただきありがとうございます。

認知症ケア専門士 ②認知症ケアの実際Ⅰ 総論

こんにちは。

今回は認知症ケア専門士試験の4分野の2つ目、認知症ケアの実際Ⅰ 総論」について書きたいと思います。

この分野は、

出題内容としては

1. 認知症ケアの方向性
2. 認知症ケアの倫理
3. 認知症ケアの導入
4. 認知症ケアの実践
5. 身体拘束と虐待への対応

が挙げられます。

以下、簡単にどのようなことが問われるのか説明します。


1. 認知症ケアの方向性

認知症ケアの原則や、対人援助技術などが出題されます。
一つ目の分野でも強調した「パーソンセンタード・ケア」を理解していれば難しくないと思います。
また、対人援助技術では「バイスティックの7原則」もおさえておくとよいと思います。

 バイスティックの7原則
  ①個別化の原則
  ②意図的な感情の表出
  ③統制された情緒的関与
  ④受容
  ⑤非審判的態度
  ⑥自己決定の原則
  ⑦秘密保持の原則


2. 認知症ケアの倫理

実際に認知症ケア専門士を受けてみて、この分野では「倫理」が一番重要だと感じました。
認知症の人も一人の人間として尊重する」ということが基本になってさまざまな倫理的対応が必要になります。
バイスティックの7原則にある、「個別化の原則」と「自己決定の原則」がここでも特に重要になると思います。


3. 認知症ケアの導入

ここではアセスメントツールがよく出てきます。
代表的なもので、「HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)」があります。
アセスメントツールの分類が大事です。
評価する対象領域として
① 知的機能(認知機能障害)を評価する
② ADL・IADL(日常生活動作能力の障害)を評価する
③ BPSD(行動・心理症状)を評価する
と3つに分類されます。
さらに、評価する方式として
① 質問方式
② 観察方式
の2つに分類されます。
市販の参考書にはアセスメントツールの分類表が載っているものが多いので、よく読んでおくことをおすすめします。


4. 認知症ケアの実践

ここでは地域包括ケアシステムや、医療の問題が重要です。
在宅で暮らす場合の課題、在宅と施設の違いなどが問われる可能性が高いです。
医療に関しては、「認知症疾患医療センター」について覚えておいたほうがよいでしょう。


5. 身体拘束と虐待への対応

必ず覚えてほしいのは、
・身体拘束が認められる3条件(切迫性、非代替性、一時性
・高齢者虐待の種類(身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待、介護・世話の放棄・放任
です。
また、高齢者虐待の虐待者で一番多いのは誰か問われるかもしれません。それは「息子」です。間違いの選択肢として「息子の妻」と出てくることが考えられます。息子の妻による虐待はそれほど多くありません。



以上、2つ目の分野「認知症ケアの実際Ⅰ 総論」について簡単ではありますが説明させていただきました。
この分野は認知症ケアの基本をしっかり理解すれば合格できると思います。

新型コロナウイルスの影響で、受験申込期限が伸びました。状況は刻々と変化しているので試験本番もどうなるか分かりませんが、試験はあると思って準備すべきです。
しかし、こんな世の中でも介護現場は自粛できず、利用者、家族、自分が感染しないよう注意しながら一生懸命働いている方が多いと思います。試験勉強どころではないかもしれません。
私も休めず長時間電車で通勤していますが、家族がいるため感染源を家に持ち込んでしまわないか心配です。最近では帰ったらすぐ手洗い・うがいをし、家族と触れ合う前にお風呂に入るようにしています。

皆さんも不安で仕方がないかもしれませんが、1年後、2年後の楽しみを想像してみてください。今を乗り切れば明るい未来が待っていると信じ、頑張りましょう。これからも試験に関する情報を発信していきたいと思います。

解答速報に反論したが ~第32回介護福祉士国家試験~

先ほど合格発表について書きました。
その最後に、合否よりも気になっていたことがあると書いています。今回はそのことについてです。


今年の2月28日に、解答速報の「問題7」は間違っているのではないかと長々と分析しました。そしてその本当の正答が今日発表されました。

その結果
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解答速報が正しかった…

以前の記事はこちら
https://www.kougakureki-kaigo.com/entry/2020/02/28/223700


長々と分析して、問題7の答えは「3」ではなく「2」ではないかと主張しましたが、今日発表された正答にはおもいっきり「3」と書いてありました。



初心者が解答速報にケンカ売ってもダメですね。
完敗です。



ともかく、合格された皆さんおめでとうございます!


今後各問題の解説は多くの書籍で出ると思います。
私は今後各問題の難易度等を分析してみたいと考えています。

自分の介護福祉士試験は終わりましたが、ブログは続けていきますのでよろしくお願いいたします!