高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

介護職のマナー②

こんにちは。

前回の投稿から1週間以上経ってしまいました。
今月初投稿です。

今回は介護職のマナーについて、2回目となります。

Twitterで介護職の利用者に対する言葉遣いについて、アンケートを取ってみました。

選択肢は
・常に敬語
・敬語の方が多い
・タメ口の方が多い
・常にタメ口
です。

私の予想では「敬語の方が多い」が一番多いのではないかと思います。


フォロワー数が少ないので、回答数はわずか16ですが、結果は以下の通りです。

・常に敬語 0%
・敬語の方が多い 44%
・タメ口の方が多い 44%
・常にタメ口 12%

単純に敬語かタメ口かで分けるとタメ口の方が多いという結果ですが、とちらかに片寄らず、使い分ける人が多いということが分かります。
場合によって、利用者によって適切な言葉遣いが違ったりしますのでそのような結果になるのは当然かと思います。

「常にタメ口」はいましたが、「常に敬語」はいないんですね。私的には常に敬語なのがサービス業として理想だと思いますが、私の職場でもほとんどいない現実です。私もたまにタメ口出ちゃいますし。

「常にタメ口」だとクレーム来そうですが、それを嫌がる利用者がいないのですかね。


今度は「敬語の方が多い」と「タメ口の方が多い」について、どう使い分けているのか深掘りしてみたいと思います。


短いですが、今回は以上です!

解答速報が間違ってる!? ~第32回介護福祉士国家試験~

今回は第32回介護福祉士国家試験の記事に戻ります。

解答速報での解答割れについて3問考察しました。
今回は解答割れはしていないが気になる問題について考察してみたいと思います。

それは、問題7、「社会の理解」の問題です。
問題は1つだけなのに考察が長くなり読みにくいかもしれませんが、是非最後までお付き合いください。

問題7
Bさん(80歳、女性、要介護1)は、身寄りがなく一人暮らしをしている。老齢基礎年金で暮らしてきたが、貯金が少なくなり、生活が苦しくなってきた。このため2万円の家賃支払いも困難になり、通所介護事業のC生活相談員に、費用のかかる通所介護(デイサービス)の利用をやめたいと言ってきた。
C生活相談員の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、通所介護(デイサービス)の利用中止を依頼する。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する。
3 福祉事務所に相談するように助言する。
4 これまでどおりの利用を説得する。
5 無料で利用できる地域の通所型サービスを探す。


8社の解答速報を見ましたが、この問題に対する解答はすべて「3」でした。
私は「2」と解答し、いまだに「2」が正解ではないかと思っています。
その根拠を以下に記します。


私が思う、この問題を解くのに必要となる情報は、
1.生活相談員の役割
2.通所介護事業所とケアマネジャーの関係
3.福祉事務所の役割
4.サービス担当者会議の役割
です。
さらに、
5.過去問の傾向
も踏まえて見てみます。



1.生活相談員の役割


生活相談員は相談・援助業務を行う職種です。ケースワーカーと呼ばれます。
その名の通り、利用者や家族の相談を受け、必要なサービス提供に結びつける役目があります。
利用者の相談を受け、ケアマネジャーに繋ぐ。必要な援助を提供する。という点で、「1」「2」「3」は正解になり得るかな、と考えられます。

「4」に関しては、お金が少なく困っている利用者に対し、そのまま続けるよう説得するのは何の解決にもならず相談・援助ができていません。「4」は不正解でしょう。

また、このC生活相談員通所介護事業所の職員です。施設内での相談・援助を行う役割であって、自ら他の施設を探すようなことは役割として持っていません。
地域の利用できる施設を探すには地域包括支援センターに依頼するべきです。
よって「5」も不正解でしょう。


2.通所介護事業所とケアマネジャーの関係


Bさんが利用しているサービスは、介護給付の居宅介護サービスに位置する「通所介護」です。
通所介護事業所外に担当のケアマネージャーがいて、ケアプランの中に当通所介護の利用を入れていることになります。
したがって、サービスの利用停止は通所介護事業所だけでは決められず、ケアマネージャーに相談しなければなりません。
選択肢「1」「2」は両方とも利用の中止についてケアマネージャーに依頼しています。
どちらがより適切かについては、介護サービスは多職種によるチームで行うこととされているので、生活相談員の意見だけで中止と決めてかかるのは不適切と考えられます。よって「検討を依頼する」としている「2」の方がより適切でしょう。


3.福祉事務所の役割


ここまでで選択肢は2つに絞られました。
次は選択肢「3」にある「福祉事務所」についてです。
福祉事務所とは私もよく知らなかったので、調べてみました。
「全国生活保護裁判連絡会」のホームページ
http://www.saibanren.org/welfare/003-howto.html
によると、
福祉事務所とは、さまざまな福祉関係の法律に基づき市町村や都道府県に設置され、自治体の第一線で、福祉についての仕事やサービス全体を行っているところです。
福祉に関するさまざまな相談を受け付けていて、生活保護に関する相談もできるそうです。

ということは、貯金が少なくなり生活が苦しくなったBさんが相談する機関として、福祉事務所は適切と考えられます。

さて、問題に戻ってみましょう。この問題は「最も適切なもの」を選ぶ問題です。最後に「2」と「3」のどちらが適切かを選ばなければいけません。


4.サービス担当者会議の役割


最後に考えたいのは、サービス担当者会議の役割です。
サービス担当者会議とは、利用者を中心に、家族、ケアマネージャー、事業所の職員、主治医などさまざまな職種が集まり、介護サービスのあり方を会議する場合です。本人も参加することが望ましいとされています。
ケアプラン変更時には必ず開催しなければなりません。その他にも、提供するサービスの変更を検討する際などに随時開催されます。

問題の事例では、本人が利用の中止を申し出ているため、会議を開催する意義はあります。その会議の中で、他の安価サービスに移行するのか検討できます。

さて、「2」と「3」どちらがより適切か。「サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する」のと「福祉事務所に相談するように助言する」のが正しいのか。
ここからは個人的な意見が強いかもしれません。
Bさんは「利用中止」を望みました。そのことは担当のケアマネジャーに報告をしなければなりません。ケアプランの責任を負っているのはケアマネジャーですから。
それを考えると、まずケアマネジャーに相談するのが一番適切だと私は思います。ケアマネジャーに相談し、サービス担当者会議を開いてもらい、今後のサービス利用について話し合う。
とは言うものの、選択肢には「中止の検討を依頼」とあり、少し引っ掛かりました。すぐ中止に持っていってはダメではないか?と。でも中止するよう進めている訳ではなく、「検討」を依頼しています。検討ということは中止しなくて済むような方法を考えることも含まれます。そこで「2」は適切だと思い解答しました。

もちろん「3」の福祉事務所に相談するように助言することは的確なアドバイスではあります。しかし、
・ケアマネジャーをすっ飛ばして(介護サービスの代替案を考えることなしに)他の機関に繋げる点。(後に報告はするのでしょうが)
・福祉事務所に相談しても、生活保護か何かの支援を受けるには様々な手続きがありすぐに支援を受けられる訳ではない点。要介護の方にはその手続きも困難でしょう。
生活相談員に相談したのに福祉事務所を紹介されたら、「あなたたちは何も考えてくれないのね?」と思われてしまいそうな点。

等を考え、「2」の方がより適切かな?と思いました。


5.過去問の傾向


ここで過去問の似たような問題を見てみたいと思います。

まずは
①【第31回 問題9】
これもデイサービスの利用が困難になったと相談を受け、適切な対応を答える問題。困難な、理由は孫の面倒を見なければならないため。

これの正解は「担当のケアマネジャーに、再調整を依頼する」です。
児童相談所に相談するように助言する」が誤りの選択肢としてありました。

非常に似た問題ですね。これは児童虐待が関係してないので、児童相談所は不適切なのは明らか。
今回の問題よりはかなり簡単でしょう。

この傾向だと「2」が正解でいいような気がしますが、昨年に似た問題が出て、今回も似たような正解というのはあり得るのか?少し不安になってきました(笑)


次に
②【第30回 問題15】
利用者負担を払えないから訪問介護を断りたいと相談があり、それに対する適切な対応を答える問題。

正解の選択肢は「担当のケアマネジャーに検討を依頼する」です。
生活保護制度の申請を勧める」が誤りの選択肢としてありました。

あれ?ほぼ一緒の問題?
選択肢が、
第30回「検討を依頼」→第32回「サービス担当者会議で中止の検討を依頼」
第30回「生活保護制度の申請」→第32回「福祉事務所に相談」
と、若干言い回しが違いますが、そこが正解に影響するのか。。。


2問類題を見ました。
3年連続で似た問題が出ていて、過去2回の試験センターが発表している解答が、「ケアマネジャーに検討を依頼する」となっている。
その他にも、介護福祉士とケアマネジャーの連携に関わる問題は多いです。この連携は試験センターも重要視していると考えることができるのではないでしょうか。
こういった傾向を踏まえても、やはり第32回の問題7は「2」が正解なのではないかと思います。



考察は以上となります。読んでいただきありがとうございました!
各社の解答速報に反し「2」が正解だと主張しておりますが、これもまた試験センターの解答がすべてです。それを待つしかありません。それで正解が「3」だったら素直に諦めます。
でももし「2」が正解だったら、めっちゃ嬉しい!

認知症ケア専門士 一次試験の内容(補足)

こんにちは。

前回、認知症ケア専門士一次試験の全体像についてお伝えさせていただきました。
出題形式として

正しいものの組み合わせを選ぶ問題
誤っているものの組み合わせを選ぶ問題

があるとお伝えしました。
それについて例題を使い詳しく紹介しようと思います。

【例題】
認知症の特徴についての記述のうち、適切なものの組み合わせを選びなさい。
ア 日時や人の顔がわからなくなる。
イ 体験したことの一部分を忘れる。
ウ 本人に自覚がある。
エ 多少不便だが、生活に大きな支障を来すことはない。
オ 病気の進行に伴い悪化する。

組み合わせ
1 ア・イ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 ウ・エ
5 エ・オ

1~5の組み合わせの中から正解を選ぶ問題です。

この問題は認知症ケア専門士試験の中では簡単な方であろう。
解き方の例を紹介します。


①ア~オの中のから、絶対に正しいもの、絶対に間違っているものを仕分ける。


認知症という病気は、日時や人の顔が分からなくなるというのは有名な話なので、多くの人がこれは正しいと分かると思います。
よって「ア」は正しいと判断し、「ア」の横に◯をつけておきます。

また、介護をしている人なら認知症によって生活の様々な行為ができなくなる様子を見ていることでしょう。すなわち「エ」の「生活に大きな支障を来すことはない。」は間違いであると判断できます。
「エ」の横に×をつけておきます。


②組み合わせを見る。

5つ組み合わせを見て、「ア」に◯をし、「エ」に×をつけてみましょう。
すると、1、2は◯がつき、正解の可能性があります。
4、5は× がついたため消去します。
3は何もついていませんが、確実に正解と思われる「ア」がないため消去できます。


③残った組み合わせを精査する。

1と2が残りました。これらの違いは、「イ」か「オ」かです。よってイとオどちらが正しいかが分かれば正解を導き出せます。
これは自身の知識によるところですが、認知症では体験したことのすべてを忘れる、つまり「エピソード記憶」の障害が起こることを思い出せれば、「イ」は違う。では「オ」が正しいと分かります。


以上のプロセスで、正解の「2 ア・オ」を導き出します。



このプロセスはあくまで一例で、自身の知識によって異なります。今回は一般的によく知られている知識を使用したプロセスを紹介しました。

問題によっては①②のプロセスだけで解けてしまうこともあります。
自信がなくても組み合わせをヒントにして正解を導き出せるので、単純に正解を1つ選ぶよりも得点が取りやすいと言えます。

もちろん、選択肢すべての正誤が知識として分かることに越したことはありません。


ちなみ、私の記憶では2018年の試験本番ではこういう形式の問題が多く出題されましたが、どの問題でも組み合わせは上記の例題と一緒でした。
今後もその通りかは分かりませんが、その方が問題を作る側にとってもやりやすいでしょうね。


今回は以上となります!

認知症ケア専門士 一次試験の内容(全体像)

こんにちは。

介護福祉士試験対策ブログとして始めたわけですが、3月の合格発表までは介護福祉士に関してのネタは少なそうですので、再び認知症ケア専門士について書きます。

今回は、一次試験はどういうものなのかについて、全体像的なお話をします


1.一次試験概要

前回の記事で書いた一次試験の概要をまとめると、
・年1回、7月上旬~中旬に行われる
マークシート方式(五択)
・4分野の試験がある(午前2科目、午後2科目)
・1分野60分で50問
・各分野ごとに7割以上の正答率で合格
・1科目でも7割を下回ると不合格
・合格した科目は5年間合格したものとして有効


2.出題形式

五者択一です。
問題のタイプは、
①正しいものを選ぶ問題
②誤っているものを選ぶ問題
③正しいものの組み合わせを選ぶ問題
④誤っているものの組み合わせを選ぶ問題
の4つに分けることができます。

ちなみに現行の介護福祉士国家試験は①しかありません。

①②は、5つの選択肢があって正しいもの、もしくは誤っているものを選ぶ単純な問題です。

③④について簡単に説明します。
例えば、ア~オの5つの記述があり、その中の正しいものの組合せを選ぶ問題が出ます。組合せの選択肢も5つあります。

1.ア・イ
2.ア・オ
3.イ・ウ
4.ウ・エ
5.エ・オ

2つ選ぶというのは難しそうに思われるかもしれませんが、正解のもの2つが分からなくても、選択肢の組み合わせから、消去法で分かる場合もあります。
例えば、「ウ」は誤りで「エ」は正しいと分かるが、「ア」「イ」「オ」は正誤が分からない。という場合。
選択肢の組み合わせを見て、「ウ」が含まれず「エ」を含むものを残すと、「エ・オ」のみとなります。ということで、正解の「5.エ・オ」を導き出せるのです。


3.介護福祉士試験との違い

①問題数

介護福祉士
試験時間:220分 問題数:125問
認知症ケア専門士
試験時間:240分 問題数:200問

このように、試験時間に対する問題数は、認知症ケア専門士の方が圧倒的に多いです。介護福祉士試験に比べるとゆっくり解く時間はありませんが、1問に1分掛けられるので焦るほどではないでしょう。


②出題範囲

介護福祉士は介護全般から出題されるのに対し、認知症ケア専門士は認知症に特化していますから、当然試験範囲は“狭く深く”なります。
ただ認知症のみならず、社会の仕組みや高齢者に多い別の疾患についても出題されるので、認知症以外の分野でも介護福祉士の勉強と重なる部分はあります。


③難易度

難易度については個人的な意見になりますが、認知症ケア専門士の方が難しいと感じます。
介護福祉士は、常識で簡単に解ける問題から高度な知識がないと分からない問題まで、問題ごとの難易度にバラツキが見られます。
一方認知症ケア専門士は、ほとんどがある程度勉強していないと分からないような問題です。

難易度を簡単な方から1~5とつけるとしたら、介護福祉士は1~5まで幅広く出題されるのに対し、認知症ケア専門士ではほとんどが3~4の難易度といったイメージです。


④合格基準・合格率

合格基準は、
介護福祉士:正答率6割
認知症ケア専門士:正答率7割

合格率は、
介護福祉士:約7割
認知症ケア専門士:約5割

ということで、これだけでも認知症ケア専門士の方が合格は難しいと言えます。

これだけ難しいため、合格すれば自信に繋がりますし、認知症ケアについての知識は高まります。


4.最後に

国家試験である介護福祉士よりは、受験者数も少ないし、合格後の待遇は期待できないかもしれませんが、自己研鑽としてはとても効果のある資格だと思います。

認知症ケアに興味がある、グループホームで働いている、または働きたいと思っている人にはおすすめの資格です。

現在、介護が必要となる原因第一位のなっているのが認知症です。今後、認知症高齢者が更に増えていくことが予想されています。認知症ケア専門士のニーズも高まると言われていますので、受験を検討してみてはいかがでしょうか。


今回は以上となります。読んでいただけていてありがとうございました!

認知症ケア専門士試験について

f:id:gakureki_kaigo:20200215202155j:plainこんにちは。

今回は認知症ケア専門士試験について少し紹介したいと思います。
私も第14回試験(2018年)に合格した認知症ケア専門士です。


1.認知症ケア専門士とは

一般社団法人日本認知症ケア学会が制定した資格です。
認知症ケア専門士は認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能,および倫理観を備えた専門技術士であり、
日本における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的とされています。
また、資格認定後も認知症ケア専門士には生涯学習に対する絶対的な義務が課されています。
資格の有効期限は5年で、その間にセミナー等に参加し、単位を取得しないと更新できないしくみとなっています。

2005年から認定試験が開始され、年1回実施されています。昨年までで計15回試験が行われています。
第14回までの合格者は延べ53,000人程となっています。


2.試験の概要

資格取得には、一次試験と二次試験の2つに合格しなければなりません。

一次試験:マークシート方式
二次試験:論述・集団面接

①一次試験について
毎年7月上旬に行われます。申し込み期限は3月上旬~4月上旬です。
1日で4分野の試験が行われます。その4分野とは、
認知症ケアの基礎
認知症ケアの実際Ⅰ 総論
認知症ケアの実際Ⅱ 各論
認知症ケアにおける社会資源
で、各分野制限時間1時間で50問出題されます。

全分野で70%以上の正当があれば合格となります。1分野だけでも70%を下回ってしまうと不合格となります。
しかし、安心してください。合格した分野は5年間合格したものとして有効ですので、次回は不合格であった分野のみ受験すればよいのです。
合格発表では、各分野の合否が通知されます。

②二次試験について
一次試験の合格発表が8月中旬郵送にて行われるのですが、合格であればそれと同時に二次試験の論述問題が送られてきます。
不合格の場合、通知だけらしいです。

論述は自宅で書くことになります。2つのお題が出て、各400字~600字で論述します。手書き用の用紙も同封されますが、入力用のフォーマット
もダウンロードできます。提出期限は9月中旬です。

面接は12月上旬に行われます。グループ討論という形で、その場でお題が出され、まず一人1分でそのお題に関する自分の意見を述べ、その後に
討論します。全部で20分間です。


二次試験に合格発表は1月下旬にウェブと郵送で行われます。合格すると、その後の登録等もありますが、晴れて認知症ケア専門士となれるわけです。


3.受験資格

試験を受ける年の3/31までの10年間に、3年以上の認知症ケアの実務経験が必要です。
職種は問われていませんが、ボランティアや体験等は認められません。直接的なケアだけでなく、認知症ケアに関する研修等を行っている期間も含められます。
私も試験当時介護経験は1年半でしたが、研修を担当していた時期もプラスして実務経験3年以上とさせていただきました。


4.試験対策について

①標準テキスト
試験対策の参考書としておさえておきたいのは、認知症ケア専門士認定試験公式テキストの
認知症ケア標準テキスト」です。
認知症ケア専門士の公式サイトから購入が可能です。
5巻セットで10,000円ですが、これが出題範囲となるので読んでおくべきでしょう。
f:id:gakureki_kaigo:20200215134021j:plain

②問題集
試験問題は試験後回収されてしまうので、過去問は出回っていません。
ですが、試験問題に合わせた問題集や参考書は出ていますので、標準テキスト以外にも問題を解く練習として何かしら取り組んでおくべきです。
ちなみに私が使用したのは
認知症ケア専門士 頻出問題ゼミ&一問一答』(ナツメ社)です。
分野ごとに例題と一問一答があり、最後に1回分の模擬試験問題もついています。
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③対策講座
親切にも、試験実施団体が試験対策講座を開いてくれています。
横浜と京都の2会場で、5月~6月に行われます。
私は受けていませんが、同じ職場で受けている人もいました。


5.2020年試験について

2020年に行われる第16回試験について詳細が出ています。
一次試験日程:7月12日(日)
二次試験日程:12月6日(日)
一次試験申込:3月10日~4月10日
既に受験の手引きは購入可能です。実務経験の証明は職場にお願いしなければいけないので、早めに入手することをおすすめします。
詳しくは試験の公式サイトを確認してください。
http://www.dcq-ex.net/index.htm


6.合格後について

合格すると、認知症ケア専門士として登録され、更に認知症ケア学会に入会することもできます。
入会すると、学会誌等が送付され、多くの研究論文を読むことができます。より一層勉強に励みたい方は入会するとよいと思います。

また、資格手当を出してくれる法人もあります。ちなみに私も資格手当もらっています。資格手当がもらえることは受けた理由の1つです。



以上、認知症ケア専門士の概要をお伝えさせていただきました。
次回以降、試験の中身についての記事も予定しています。