高学歴×介護福祉士の資格試験対策

介護資格の試験対策について書いています。

認知症ケア専門士試験について

f:id:gakureki_kaigo:20200215202155j:plainこんにちは。

今回は認知症ケア専門士試験について少し紹介したいと思います。
私も第14回試験(2018年)に合格した認知症ケア専門士です。


1.認知症ケア専門士とは

一般社団法人日本認知症ケア学会が制定した資格です。
認知症ケア専門士は認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能,および倫理観を備えた専門技術士であり、
日本における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的とされています。
また、資格認定後も認知症ケア専門士には生涯学習に対する絶対的な義務が課されています。
資格の有効期限は5年で、その間にセミナー等に参加し、単位を取得しないと更新できないしくみとなっています。

2005年から認定試験が開始され、年1回実施されています。昨年までで計15回試験が行われています。
第14回までの合格者は延べ53,000人程となっています。


2.試験の概要

資格取得には、一次試験と二次試験の2つに合格しなければなりません。

一次試験:マークシート方式
二次試験:論述・集団面接

①一次試験について
毎年7月上旬に行われます。申し込み期限は3月上旬~4月上旬です。
1日で4分野の試験が行われます。その4分野とは、
認知症ケアの基礎
認知症ケアの実際Ⅰ 総論
認知症ケアの実際Ⅱ 各論
認知症ケアにおける社会資源
で、各分野制限時間1時間で50問出題されます。

全分野で70%以上の正当があれば合格となります。1分野だけでも70%を下回ってしまうと不合格となります。
しかし、安心してください。合格した分野は5年間合格したものとして有効ですので、次回は不合格であった分野のみ受験すればよいのです。
合格発表では、各分野の合否が通知されます。

②二次試験について
一次試験の合格発表が8月中旬郵送にて行われるのですが、合格であればそれと同時に二次試験の論述問題が送られてきます。
不合格の場合、通知だけらしいです。

論述は自宅で書くことになります。2つのお題が出て、各400字~600字で論述します。手書き用の用紙も同封されますが、入力用のフォーマット
もダウンロードできます。提出期限は9月中旬です。

面接は12月上旬に行われます。グループ討論という形で、その場でお題が出され、まず一人1分でそのお題に関する自分の意見を述べ、その後に
討論します。全部で20分間です。


二次試験に合格発表は1月下旬にウェブと郵送で行われます。合格すると、その後の登録等もありますが、晴れて認知症ケア専門士となれるわけです。


3.受験資格

試験を受ける年の3/31までの10年間に、3年以上の認知症ケアの実務経験が必要です。
職種は問われていませんが、ボランティアや体験等は認められません。直接的なケアだけでなく、認知症ケアに関する研修等を行っている期間も含められます。
私も試験当時介護経験は1年半でしたが、研修を担当していた時期もプラスして実務経験3年以上とさせていただきました。


4.試験対策について

①標準テキスト
試験対策の参考書としておさえておきたいのは、認知症ケア専門士認定試験公式テキストの
認知症ケア標準テキスト」です。
認知症ケア専門士の公式サイトから購入が可能です。
5巻セットで10,000円ですが、これが出題範囲となるので読んでおくべきでしょう。
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②問題集
試験問題は試験後回収されてしまうので、過去問は出回っていません。
ですが、試験問題に合わせた問題集や参考書は出ていますので、標準テキスト以外にも問題を解く練習として何かしら取り組んでおくべきです。
ちなみに私が使用したのは
認知症ケア専門士 頻出問題ゼミ&一問一答』(ナツメ社)です。
分野ごとに例題と一問一答があり、最後に1回分の模擬試験問題もついています。
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③対策講座
親切にも、試験実施団体が試験対策講座を開いてくれています。
横浜と京都の2会場で、5月~6月に行われます。
私は受けていませんが、同じ職場で受けている人もいました。


5.2020年試験について

2020年に行われる第16回試験について詳細が出ています。
一次試験日程:7月12日(日)
二次試験日程:12月6日(日)
一次試験申込:3月10日~4月10日
既に受験の手引きは購入可能です。実務経験の証明は職場にお願いしなければいけないので、早めに入手することをおすすめします。
詳しくは試験の公式サイトを確認してください。
http://www.dcq-ex.net/index.htm


6.合格後について

合格すると、認知症ケア専門士として登録され、更に認知症ケア学会に入会することもできます。
入会すると、学会誌等が送付され、多くの研究論文を読むことができます。より一層勉強に励みたい方は入会するとよいと思います。

また、資格手当を出してくれる法人もあります。ちなみに私も資格手当もらっています。資格手当がもらえることは受けた理由の1つです。



以上、認知症ケア専門士の概要をお伝えさせていただきました。
次回以降、試験の中身についての記事も予定しています。