こんにちは。
前回、認知症ケア専門士一次試験の全体像についてお伝えさせていただきました。
出題形式として
正しいものの組み合わせを選ぶ問題
誤っているものの組み合わせを選ぶ問題
があるとお伝えしました。
それについて例題を使い詳しく紹介しようと思います。
【例題】
認知症の特徴についての記述のうち、適切なものの組み合わせを選びなさい。
ア 日時や人の顔がわからなくなる。
イ 体験したことの一部分を忘れる。
ウ 本人に自覚がある。
エ 多少不便だが、生活に大きな支障を来すことはない。
オ 病気の進行に伴い悪化する。
組み合わせ
1 ア・イ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 ウ・エ
5 エ・オ
1~5の組み合わせの中から正解を選ぶ問題です。
この問題は認知症ケア専門士試験の中では簡単な方であろう。
解き方の例を紹介します。
①ア~オの中のから、絶対に正しいもの、絶対に間違っているものを仕分ける。
認知症という病気は、日時や人の顔が分からなくなるというのは有名な話なので、多くの人がこれは正しいと分かると思います。
よって「ア」は正しいと判断し、「ア」の横に◯をつけておきます。
また、介護をしている人なら認知症によって生活の様々な行為ができなくなる様子を見ていることでしょう。すなわち「エ」の「生活に大きな支障を来すことはない。」は間違いであると判断できます。
「エ」の横に×をつけておきます。
②組み合わせを見る。
5つ組み合わせを見て、「ア」に◯をし、「エ」に×をつけてみましょう。
すると、1、2は◯がつき、正解の可能性があります。
4、5は× がついたため消去します。
3は何もついていませんが、確実に正解と思われる「ア」がないため消去できます。
③残った組み合わせを精査する。
1と2が残りました。これらの違いは、「イ」か「オ」かです。よってイとオどちらが正しいかが分かれば正解を導き出せます。
これは自身の知識によるところですが、認知症では体験したことのすべてを忘れる、つまり「エピソード記憶」の障害が起こることを思い出せれば、「イ」は違う。では「オ」が正しいと分かります。
以上のプロセスで、正解の「2 ア・オ」を導き出します。
このプロセスはあくまで一例で、自身の知識によって異なります。今回は一般的によく知られている知識を使用したプロセスを紹介しました。
問題によっては①②のプロセスだけで解けてしまうこともあります。
自信がなくても組み合わせをヒントにして正解を導き出せるので、単純に正解を1つ選ぶよりも得点が取りやすいと言えます。
もちろん、選択肢すべての正誤が知識として分かることに越したことはありません。
ちなみ、私の記憶では2018年の試験本番ではこういう形式の問題が多く出題されましたが、どの問題でも組み合わせは上記の例題と一緒でした。
今後もその通りかは分かりませんが、その方が問題を作る側にとってもやりやすいでしょうね。
今回は以上となります!